2021/11/29 11:00

はじめまして、mine. textile planning studioを運営している峯本と申します。


mine. textile planning studioは、個人のお客様や個人ブランド様向けにオリジナル生地の企画や制作サポートをしているテキスタイル企画スタジオです。

この度、これまでの生地作りのノウハウを活かしてオリジナル生地を発信したい!というデザイナーの思いが形となり立ち上げたブランドが 『テキスタイル雑貨ブランド工左右-kousou-』になります。

工左右-kousou-の生地には沢山の染織職人の方々が関わっています。その布づくりに関わる職人の方々との生地作りのストーリーなどを伝えられる場としてブログを始めました。ちなみに私たちはテキスタイルブランドとして活動しておりますが、『テキスタイル』とは、服やバッグ、クッションカバーなどに使われる布、織物、またその上で表現される柄など様々なものを指しています。

今回は代表兼デザイナーの峯本がテキスタイルの道に進んだきっかけや伝統的な染織技術を活かした生地作りを大切にしている理由を書かせていただこうと思いまして、記事を作成しました。

私自身が布に興味を持ったきっかけは幼い頃からベロア素材の洋服など肌触りの良い物がすきで、よくフワフワした素材の洋服をぬいぐるみ変わりにして寝ていました。今振り返ると、それが布の風合いや触れた時の感触に興味を持ったきっかけだと思います。そしていつしか素材感を大切にした生地を自分で作りたい心に決め、現在のテキスタイルの道へと進みました。

漠然と海外に住んでみたい願望があったので高校卒業後、羊毛産業と共に発展してきたテキスタイルデザインの本場であるイギリスで英国伝統のデザインやファッションやインテリアに使われる布の加工技術の基礎を学びました。

留学中のある日、布の染めの授業で印象的な出来事がありました。イギリス人のクラスメイトが何気なく「日本にはSHIBORIってあったよね?」とふと尋ねられた事がありました。当時の私は布を絞って染めること以外何も分からず、日本で何気なく触れていた絞り染めなどの染織技術についてほぼ何も知らない無いことに気付かされたのです。そうした日本を離れて初めて気付くことの出来た日々の積み重ねが、日本の染織技術に興味を持ち始め、きちんと素材の成り立ちから学びたいと思うきっかけとなりました。

帰国後、一から日本の布作りの学び直すため、自然豊かな環境が生み出してきた紅花文化など、古くから続く天然素材を活かした布作り文化が土地に根付く山形の芸術大学のテキスタイルコースに編入しました。そこでは綿花を種から育て糸を手紡ぎで作り出し、手織り機で織物を織り・草木などから抽出した天然染料で染め・着物の柄を生み出してきた型染めや筒描き、絞り染めなどの技法で模様で描くなど、様々な布地づくりを学び、アート作品として0から形作る経験をした日々は独自の手で覚えた知識として一生モノとなりました。

大学卒業後は、日本の繊維産地の職人の方々と一緒に布づくりをし、海外の人や国内の人にもっと日本の生地作りを広めたいという思いから、繊維商社でテキスタイルの企画開発に携わっておりました。そして、現在は独立しテキスタイル企画スタジオmine.textile planning studioを運営し、生地からこだわったモノづくりをされたい方向けの制作サポートをしております。同時に工左右~kousou-のデザイナーとしてオリジナル生地を使用したテキスタイル雑貨を初めとした商品を企画しています。

テキスタイル雑貨ブランド「工左右-kousou-」はデザイナー峯本の糸からこだわったものづくりをしたい!という思いがこれまで布作りを経験する中で出会った方々のお力もあり実現したブランドです。ブランドはまだまだ始動したばかりですが、どのテキスタイルもデザイナーのこだわりと職人の確かな技術が詰まっているものです。季節に合わせた企画も進行中ですので、お披露目まで楽しみにしていただければと思います。これからも新しいテキスタイルを提案していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

峯本